南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
平成20年度 第4回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:平成20年7月23日(水)
2.開催場所:MBC放送会館
3.議題
JNN九州沖縄地区番組審議会委員長会議報告
および
テレビ番組「どーんと鹿児島」の「尾木場~棚田の四季」
放送:7月3日(木)19:00~19:54 再放送:7月4日(金)24:40~25:34
<JNN九州・沖縄地区 番組審議会委員長会議の概要>
7月11日に大分市で開かれたJNN九州・沖縄地区 番組審議会委員長会議には、九州・沖縄7局の委員長、番組審議委員会担当役員らが参加。TBSからは衣笠幸雄 常務取締役、石川眞実 編成制作本部長兼報道本部長、谷内番組審議会事務局長が出席した。
会議では衣笠常務が、「あるある大辞典」問題をきっかけに発足したBPOの放送倫理検証委員会から、「みのもんたの朝ズバッ!」による「不二家報道」が、放送倫理上落ち度があったと指摘されたことなどを報告し、石川編成制作本部長が4月編成以降の動向について説明した。
続いて、各局の委員長が、各局で審議したネットワーク番組に対する意見や要望について報告した。この中では、「NEWS23」について、「筑紫さんの降板後インパクトに欠け、迫力不足だ」の意見があった。「みのもんたの朝ズバッ!」については、「『8時またぎ』は人間性が出ており、国民が思っていることを言っている。『ありがとうの言葉』のコーナーは、心温まる」など好意的な意見が目立った。
<テレビ番組「どーんと鹿児島」の「尾木場~棚田の四季」審議>
番組の概要
日置市東市来町の尾木場集落は人口34人、平均年齢70歳の小さな集落。明治21年から45年間かけて作られた山の斜面に広がる棚田は集落の宝だが、最近は休耕田が目立ってきた。番組では、棚田の風景を守りたいと願う尾木場の人々と棚田の郷の四季を描いた。
主な意見は以下のとおり
- 四季を通じての棚田の映像が素晴らしいし、全体のゆったりした流れがよかった。
- いまテレビでは一発ギャグのような刹那的な番組が多い中で、春に蒔いたものを秋に刈り取るといった1年の四季の移り変わりを、落ち着いて楽しめた。
- かつての農村や日本の原風景といったものへの懐かしさを感じた。
- 自然に対する畏敬の念や、先祖に対する感謝の気持ちが至るところに出てきて、感動的だった。
- 老老介護や限界集落の問題を声高に訴えるのではなく、さりげなく考えさせる番組だった。
- 中山間地域の農業について考えるとき、収入や後継者問題など、経済面から捉えがちだが、自然と人間の共生といった別の価値観に改めて気づかされる番組だった。
- 祖先を敬い、人を大切にし、棚田を守っていく使命感を持つ主人公の人柄がよく表現されていた。
- BGMのピアノが効果的だった。
- 限界集落を描くのであれば、集落を出ていった子供たちは、今どうしているのか。里山についてどう思っているのかを描いてほしかった。
- もう少し高いアングルから棚田を狙えば、もっと美しい風景が描けたのではないか。
以上