南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
平成20年度 第5回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:平成20年9月24日(水)
2.開催場所:MBC放送会館
3.議題
テレビ番組「ど~んと鹿児島~元特攻兵の遺言」
放送:8月21日(木)19:00~19:54 再放送:8月22日(金)24:40~25:34
番組の概要
「若者が、夢を捨て、爆弾と共に突っ込んでいった」と、小学生に特攻隊を語る僧侶・外園徹さん。昭和20年8月17日に出撃予定だったが、終戦で命拾いした外園さんは、55歳で仏門に入り、30年近く特攻の語り部として自らの体験を伝えてきた。番組では外園さんの最期の日々を追いながら、外園さんがこだわり続けた「教官たちだけの特攻隊」に迫った。
主な意見は以下のとおり
- 日々めまぐるしく伝えられるニュースに接していると、こうしたテーマはつい忘れがちだが、語り継ぐことの大切さを改めて感じた。
- 重いテーマを声高に表現するのではなく、冷静に作ってあるところが好感がもてた。また主人公の人生を通じて、人間のあるべき姿や原点を見た思いがした。
- 後世の人たちに伝えるべきことを残したいという主人公の思いがストレートに伝わってきた。
- 主人公には言葉に出して語りきれないものがたくさんあることが伝わってきて、饒舌に語りかけてくるよりも、かえって訴える力があった。
- 死を目前にした主人公の表情にてらいがなく、存分に生きた人の晩節の美しさを感じた。
- 「悲惨な戦争」という表現が多く使われていたが、「戦争」という言葉を形容するのに、「悲惨な」といった決まり文句を安易に使うと、よりふさわしく、より事の本質に迫れる言葉を見失ってしまうのではないか。
- 8月になるとこうした番組を見る機会が多いが、じっくり見たいだけに、「どーんと鹿児島」という時間帯はふさわしいのか、じっくり見てもらう場をどうしたら確保できるのか、考えさせられた。
以上