南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
平成27年度 第9回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:平成28年2月24日(水)午前10時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者
委員の総数 11名
出席委員数 9名
欠席委員数 2名
社側参加数 7名
4.議題
番組審議 テレビ番組 JNN九州沖縄ドキュメント ムーブ
『中村晋也~89歳の使命』(2月21日(日) 午前5:45~6:15放送)
内容
菩提樹の下で静かに瞑想する釈迦の姿。悟りを開いたときの一場面が巨大な彫刻で表現されている。
制作者は鹿児島市在住の彫刻家中村晋也さん89歳。
鹿児島市にある「大久保利通像」や「若き薩摩の群像」など、県民になじみの深い数々の像を制作している。
80代になっても意欲的に創作活動を続け、今釈迦の生涯を8つの場面に分けて表現する「釈迦八相(しゃかはっそう)」を制作中だ。釈迦八相は、かつて奈良県薬師寺に安置されていた像だが、火事による消失や劣化などにより全くといっていいほど原型をとどめていなかった。その復元を薬師寺から依頼されたのが中村さんだ。今年、「釈迦が悟りを開いた場面」を含む4場面が完成し、5月に薬師寺に奉納された。
残りは4年後の2019年春に完成する予定だ。釈迦八相の制作は「自分の使命だと感じている」と話す中村さん。89歳にして、生き生きと進化し続ける彫刻家の姿を追う。
主な意見は以下のとおり
- 中村さんの人となりを感じられる爽やかな番組。これまでの人生や制作してきた作品の数々をもう少し見たかった。
- 九州沖縄で放送する番組だが、中村さんを知らない人が見てもわかり易いように制作されていたと思う。話す時の穏やかな目と仕事をする時の真剣な目の違いが印象的だった。
- 薬師寺と中村さんの間にどのようなつながりがあって「釈迦八相」を制作することになったのかが分かりにくかった。
- 89歳にして自分の仕事に責任を持ち続ける姿に感銘を受けた。早朝の放送であったが、もっとたくさんの人が見れる時間帯に放送して欲しい。
- 中村作品がたくさん出てくる大変貴重な番組であった。作品の制作を通して釈迦の世界に近づいていくように感じた。
- 中村さんの魅力が良く出ていた。制作の真剣さも見事に描かれていた。
- 夫婦お互いに尊敬しあいながら元気に生活されている様子を通してふたりの辿った人生も見えた。
- どのようなきっかけで鹿児島大学に来られたのか。鹿児島で制作を続けられたのか。鹿児島や鹿児島の芸術家とのつながりも分かれば、もっと楽しい番組になったのでは。
- 奥様と散歩したり食事を取る様子を通して、夫婦で支え合い、いたわり合う姿が素敵だなと感じた。
- 芸術に純粋な使命感を持ち、80歳を越してなお無心に取り組み続ける姿に感動した。
- 静かな番組だがしっかり訴えるものがあった。県内も含めて中村さんを知らない人もいるのでは。このような番組を通して、こういった方々の存在を伝えていって欲しい。
- 「使命」という言葉が心に響いた。過去の人たちが作った作品の精神性を引き継いでいくことが、現代の芸術家のミッションなのではと感じた。
以上