南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
平成28年度 第1回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:平成28年4月28日(木)午前10時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者
委員の総数 11名
出席委員数 9名
欠席委員数 2名
社側参加数 7名
4.審議事項
(1)放送番組の種別等の報告(平成27年10月から平成28年3月)
(2)番組審議
テレビ番組 新 窓をあけて九州「火山島・口永良部の春」(4月24日(日) 午前10:00~10:15放送)
内容
貴舩楓(きぶねかえで)さん15歳。楓さんの故郷、口永良部島は人口120人あまりののどかな島です。
しかし、去年5月の噴火で全島民は島外に脱出、楓さんも屋久島で避難生活を送り続け、やっと昨年12月に帰島出来ました。島に灯りが戻り、暮らしも落ち着いて来ましたが、楓さんはこの春、進学のために島を離れます。
高校のないこの島では、親元、そして島を離れる15歳の船出を「島立ち」と呼び、子供達を一人前とみなす節目としてきました。島への感謝の気持ちを胸に「島立ち」を迎えた楓さんとその家族、島の人達の思いを伝えていきます。
主な意見は以下のとおり
- 「島立ち」の様子を静かなトーンで描いていて良かった。中学3年生の主人公がしっかりとしていて頑張っている姿に勇気をもらった。
- 中学校を一緒に卒業するもうひとりの子供のことも触れて欲しかった。
- 中学校でどんな生活をしていたのか。家庭での親兄弟との別れの様子もあればもっと良かった。
- 「島立ち」は離島の多い鹿児島の春の日常。ひとりの女の子に焦点を当てて伝えていく穏やかな印象の番組であった。
- 家族の中での様子、兄弟の中でどのような姉だったのか、家の中でのやりとりもあれば良かったのでは。
- いささか淡々としていた。「島立ち」をしなくてはならない島に何故親は住んでいるのか。どうして島を出ていかなかったのか。そこも考えないといけないのではないか。
- 「島立ち」という人生の節目、新しい世界に出て視野を広げたい思いが良く描けていた。故郷愛や島に戻って来たい思いもあり、何か癒してくれるような番組であった。
- もう少し、火山と共に生きている背景、避難生活を余儀なくされた思いも出ていれば良かった。
- 口永良部は穏やかな島だったのだと改めて感じた。畑にいる女性が「野菜を持っていかんね」と主人公に声をかけるシーンに、田舎の良い風景を思い出した。
- 島に帰って恩返しがしたいと話すシーンに感動した。15歳で中々言えない言葉だと思う。
- 15歳で親元を離れる子供は少ないと思う。そういう鹿児島の子供達を九州ブロックネット番組で紹介することは意義があると思う。
- タイトルを見た時、口永良部島に住む子供の「島立ち」が爆発の災害と関連付けて描かれていると思った。災害を乗り越える部分が弱い中で「島立ち」が描かれていて、テーマがぼけた。
- 口永良部島を取り上げた理由が明確でない。「島立ち」がテーマなら他の島でも番組は作れる。
- 全島避難があり、やっと帰島出来て通常の生活が戻り、「島立ち」も出来た。そのことを島の人達はどのように思っているのかも出せば良かった。
- 島全体が家族で、都会に足りないコミュニケーションが残っている。大人と子供のコミュニケーションも豊かで参考になる。
- 島を出て帰ってきた人達の暮らしを見て、自分もそうしたいと思う子供たち。そんなストーリーを描けたらもっと島の文化も分かったのでは。
- 離島ならではのコミュニティーや生活様式がある。そのような中で行われる「島立ち」という若者の成長の一過程がよくまとめられていた。
以上