南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
平成30年度 第9回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:平成31年2月27日(水)午前10時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者
委員の総数 11名
出席委員数 8名
欠席委員数 3名
社側参加数 7名
4.議題
番組審議
テレビ番組『日本のチカラ 食の記憶を未来へ~郷土料理コーディネーターのレシピ集~』
(1月20日(日) 午前6:15~6:45放送)
番組内容
「日本のチカラ」 は、全国各地の「魅力あふれる産業」 を通して、地域の歴史や文化、人々の英知や営みを学び、日本の技術力・地方創生への道を描く全国33局で放送しているネットワーク番組です。
この回は南日本放送の制作で、霧島市で15年前から開催されている食のイベント「霧島・食の文化祭」を紹介しました。霧島の人々が普段食べている料理を持ち寄る「家庭料理大集合」のイベントです。イベントを立ち上げたのは、様々な食育活動を行うNPO法人霧島食育研究会の代表、千葉しのぶさん。千葉さんは、お年寄りから普段食べている料理を聞く中で、料理に詰まっている知恵に驚き、「家庭料理は地域の食文化の一番の宝」と感じるようになりました。持ち寄った料理にはレシピカードをつけていますが、そこには作り方だけでなく、いつ食べたか、誰が作ってくれたかなどの思い出も書かれています。毎年レシピ集としてまとめていますが、これまでに集めた家庭料理のレシピは1800を超えました。
「料理の数だけ、作る人、食べる人の思い出がある。」家庭料理に込められている食の記憶を伝え、ふるさとの食を守ろうという活動を追いました。
主な意見は以下のとおり
- ほっこりとした良い番組。食を楽しみながら学び、その大切さを伝えるメッセージが伝わった。
- 主人公のひとりの87歳の女性が、元気でにこやかで、良い老後を過ごしていることが羨ましかった。
- 千葉さんの活動は知っていたが、この番組を見て、ますます広がっていることを知り、素晴らしいと思った。
- 食の記憶は、奥が深くて大切であることを教わった。そして食を作る大切さをあらためて学んだ。
- 食材が乏しい時代に、色々な工夫をして料理を作ってきた鹿児島の人達の食を大切にする文化を感じた。
- 1800ものレシピは知らないし、作れない。外食が多くなってきた現在、地域の食文化を記録して残していく活動は大事だと思った。
- 食を通して、人と人の絆、コミュニケーションを強めている。この活動を更に広めて、地域医療にも繋がればと思った。
- 郷土の家庭料理を伝えていく活動について、主人公ふたりの考え方の関係が判然としなかった。もっと整理されればと思った。
- お年寄りたちが作っていた料理を今作れる人は少ない。材料も手に入りにくい。郷土で作ってきた家庭料理を、出来るだけ多くの人に伝えてもらいたい。
- 食を学ぶ教室や、食を紹介するイベントに若い人達が少なかったことが気になった。若者たちは、あのような料理を食べてくれるのだろうか。
- 食の文化祭が15年続き、1800のレシピを集めたことは驚きだ。ただ、15年続いた秘訣やレシピ集めの苦労も教えてもらえると、もっと番組に奥深さが出たと思う。
- 簡単に外食が出来て、お袋の味も断絶していく時代に、千葉さんの活動は評価の高いものであり、共感もする。
- 食の記憶を辿ることは、人生の追体験であり、その人の人生の奥深さも見せている番組だった。
- 千葉さんの活動の凄さに引き込まれた。番組の構成も良かった。
- 地域の文化を守っていく上で、食は切り離せない。千葉さんたちの努力はすごく大切だと感じた。
- 地方の言葉も食も消えていき、若い人たちとのつながりも途絶えてきている。
文化を守り伝えていくために自分達は何が出来るのか考えた。 - 千葉さんの努力には頭が下がる。この番組を見て、食のイベントなどを知ることで、参加してみたいと思う若者も出てくると思う。
- 引き継がれてきた食文化の大切さ、料理を手作りすることの大切さを感じた。今の食生活のあり方について、警鐘を鳴らしているように思った。
以上