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南日本放送 番組審議会

南日本放送番組審議会 概要

2020年度 第5回 南日本放送番組審議会

1.開催日時:2020年9月16日(水)午前10時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者

委員の総数 10名
出席委員数  9名
欠席委員数  1名
社側出席数  8名

4.議  題

番組審議
テレビ番組 どーんと鹿児島『朗読 揺れて歩く~向き合う命~』(8月19日(水)午後8:00~8:54放送)

内 容

鹿児島市在住の文筆家で写真家でもある清水哲男さんが、今年4月、「揺れて歩く ある夫婦の一六六日」という本を出版した。
これは、清水さんの故郷、京都で暮らす父親が、がんの宣告を受け、亡くなるまでの166日間を綴ったもので、生と死に向き合う両親の姿だけでなく、ふたりの互いへの思いも、清水さんが撮影した写真と共に克明に描かれている。
『どーんと鹿児島』36年間の放送の中で、初めて全編朗読となった番組。自分の命、肉親を始め親しい人の命に思いを馳せていただく時間になればと企画され、併せて朗読の魅力も感じていただきたいと制作された番組である。

主な意見は以下のとおり
  • 老夫婦が語る一言一言を丹念に書き留めて伝えた息子さんの作業は凄いと思った。
    また、宇宙と生と死の関係、哲学的な事が90歳を超える方から聞けて、色んな事をしっとりと考えることが出来る番組だ。
  • テレビで朗読という実験的な番組が、凄く新鮮だった。藤原さんの朗読の力が素晴らしく、ひとりひとりの人物が生きてくる、情景が浮かびあがってくる感動的な番組だ。
  • 生老病死という重たいテーマを取り上げるのは大変なことだが、それを朗読でチャレンジして、耳で見るテレビが作り出されている。
  • ニュースキャスターのような衣装ではなく、そして、セットももう少し工夫をすれば、もっと言葉が浮き上がり、朗読の音色も更に感じられるのではないか。
  • 藤原さんの語りが素晴らしく感動した。自分の無くなった親、自分の人生を振り返ることにも大きな影響を与える番組だ。
  • モノクロ写真の映像に説得力があり、それに抑揚のある朗読があり、今までに感じたことのない番組の印象だった。
  • さすがと思わせる文筆家の文章と藤原さんのナレーションの力がよく出ていた番組。
    死だけでなく家族愛、夫婦の絆も描かれているので、老いた世代だけではなく、全ての世代に訴えるものがある番組。
  • 言葉の力だけでひとつの世界を作っている。視聴者の心を鷲掴みにする番組。
    清水さんの本だが、藤原さんの朗読が凄く、藤原さんの死生観、宇宙観なのではないかと感じた。
  • 父親が死に向かっていく描写が見ていて切なくなる一方で、家族の愛も伝わってくる番組。自分の家族が余命宣告を受けたら、どう向き合うのか考えさせられた。見終わった後、視聴者に考えさせる番組だ。放送だけでなく朗読会なども開いて欲しい。
  • モノクロ写真の印象と藤原さんの良い声での朗読が染み入る番組。
  • 最後に「頑張って生きる」と話した母親の言葉に、父の遺志は伝わったと思い、「揺れて生きていたのは僕だった」という締めの言葉には、本当に感動した。

以上