南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
2021年度 第6回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:2021年10月27日(水)午前10時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者
委員の総数 10名
出席委員数 9名
欠席委員数 1名
社側出席数 7名
4.議 題
(1)業務報告
(2)放送番組の種別等の報告と公表について
(3)番組審議 テレビ番組 日本のチカラ
『きょうも元気に! 鹿児島発“走るスーパー”』(10月24日(日)午前6:15~6:45放送)
内 容
「日本のチカラ」は、全国各地の「魅力あふれる産業」を通して、地域の歴史や文化、人々の英知や営みを学び、日本の技術力・地方創生への道を描く全国33局のネットワーク番組です。この回は南日本放送の制作で、鹿児島県曽於地区の移動販売車の活動を紹介しました。
人口減少や高齢化が進む中、山間部などで暮らすお年寄りが、普段の生活で困っていることのひとつが「買い物」です。そんな人達にとって、嬉しい存在となっているのが移動販売車「わんぱくそお太くん号ジュニア」。車体は小さいながらも、生鮮食品や総菜など300品目にのぼる商品を積む“走るスーパー”です。女性コンビのスタッフがやって来ると、買い物ついでの楽しいおしゃべりで巡回先は活気づき、笑顔の花が咲きます。
お年寄り達に寄り添いながら、商品だけでなく、笑顔と元気を届ける二人。地域の方々との交流を見つめます。
主な意見は以下のとおり
- ほっこりとした番組。高齢者や過疎の問題を、移動販売車の活動が助けていて安心感を与えている。
- 移動販売車の活動を継続することは大変なのでは。課題も見せて欲しかった。
- 女性コンビのスタッフが、お年寄りたちと元気に会話する様子に、こちらまで元気がもらえた。
- 銀行の機能もある大きな移動販売車は、どのように活用されているのか。今回の小さい移動販売車との関係も知りたかった。
- 1日10ヶ所程巡回しているが、次は何キロ離れた場所に行くのか。何時に準備をして、何時にどこに行くのか。くまなく回っている感じがもっとすれば良かった。
- 地方創生への道を描く『日本のチカラ』で取り上げるテーマとして非常に良かった。明るく元気な女性スタッフ、ひとりは介護の仕事をしていた経験もあって、お年寄りと上手く付き合っていた。
- JAの移動販売車は曽於地区だけなのか。他の企業は同じような展開をしていないのか。比較も見たかった。スタッフの苦労話や活動の問題点などもあると、移動販売車の良さが、もっと明確に伝わったのでは。
- 300品目の商品を積んでいるのは凄い。女性コンビも明るく元気で素晴らしい。敬老会や集会が無くなってきている中で、移動販売車の巡回先はコミュニティの場になっている。
- お年寄りたちの中には、巡回先の広場や公民館まで行くのも大変な方々もいるのでは。もっと小さい路地まで行ける移動販売車もあれば、もっと良いのでは。
- 独居老人や買物難民などの社会問題が垣間見えた。飾り気のない接客を高齢者たちが楽しみにしている。単に買い物以上の何かを感じた。こういう社会問題を全国に紹介したことが良かった。
- 移動のために運転免許証を手放せない高齢者がいる現状、車に乗れない高齢者の問題、企業などが移動販売車の活動を長く続けていく課題なども見せて欲しかった。
- 明るいほっこりとした様子は、社会問題の裏返しの映像。高齢化や買物難民は、農村や山間部だけの問題ではない。ビジネスが成り立たないと、社会福祉しかない。身につまされる番組だ。
- 買物弱者、高齢者の孤立解消のために、移動販売車が活躍していた。買物だけでなく集うことを楽しみにしていることも興味深い。
- 田園風景の中を走るスーパーの映像は印象的だったが、やや情緒的な感じがして、買物弱者や高齢者の孤立の問題など、深刻さが伝わってこなかった。ビジネスとして採算や値段設定はどうなのか。売れ残りはどうしているのかも知りたかった。敬老会などの集まりが無くなったとのことだったが、コロナの前はどうだったのか比較の視線も欲しかった。
- 高齢化、過疎などの問題があるから、移動販売車が走っているストーリーがしっかり描かれていなかった。女性コンビの活動は、ほっこりとして上手く描かれていたが、深刻に描く部分があって移動販売車がいるストーリーにしたら良かったのでは。
以上