南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
2022年度 第4回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:2022年7月27日(水)午前10時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者
委員の総数 10名
出席委員数 8名
欠席委員数 2名
社側出席数 7名
4.議 題
(1)業務報告
(2)番組審議 新 窓をあけて九州『50年後へ~苗植える男~』
(6月19日(日)午前10:00~10:15放送 )
内 容
人目につかない山の中で黙々と作業する男たち。彼らが手にしていたのは「スギの苗」。
現場は急斜面、足を取られながらも一本一本手作業で丁寧に植えていく。
霧島市を拠点に林業を行う「霧島造林」。代表の高橋宏和さんは、林業を始めてまだ7年目だが、仕事に真摯に向き合う姿は、周りからは一目置かれている。
「木って凄い。二酸化炭素を吸って、酸素を吐いて、人間が使う道具にもなってくれる」。
木のことを話す時の高橋さんは楽しそうだ。
今一番力を入れているのが「再造林率アップ」。再造林とは、伐採が終わった山に再び苗を植え、木を育てていくこと。木材という資源を次世代に残すため、この割合をもっと高めていきたいと考えている。
そんな高橋さんが向かうのは、山だけではなく、地元の小学校、そして地元のラジオ局にも・・。毎日走り回る奮闘の日々を追いました。
主な意見は以下のとおり
- 15分間と短いが、考えさせられる内容の番組だ。社会のために何が出来るのか、未来のことまで考えている素晴らしい方々だった。皆で考える問題だが、木材の需要は増える一方で、林道が不足しているなど、様々な課題も抱えており、行政にも訴える番組だ。
- 地域で頑張っている人に焦点を当てて、事実を淡々と伝えている番組。社会に良い影響を与え、地域活性化に貢献している番組だ。よく知らない造林の世界を教えてもらえた。誰かがやらなければならず、社会全体で取り組む問題だと思った。
- 鹿児島の再造林率は上がっているが、伐採する面積の方が上回っていることが課題。「霧島造林」の活動を紹介することで、林業への理解が広まり、取り組みたいと思う若い人が増えるといいなと思った。
- 代表の高橋さんはロックバンドもやっていると聞いていたが、山で働きながら、趣味にも取り組む様子は、新しい働き方の紹介にもつながり面白いのでは。
- スギは花粉が無い品種も開発されている。植えている苗は、どの品種なのかが知りたかった。
- 持ち主の分からず、荒れている山が増えており、災害にもつながっている。山は手入れが必要であり、「霧島造林」の取り組みは重要。生計が成り立つ仕組みが出来れば、地域はもっと良くなる。色々な人に見てもらい、山に興味を持って欲しい。
- 低迷してきた林業に、若い方々が取り組む姿に希望を持った。次の世代に資源を残したいという熱意を感じる。高橋さんの熱意は、一緒に働く社員や小学校の子供達、そしてラジオのリスナーに伝搬しているのでは。その熱量がどんどん広がり、50年後も豊かな森が残っているように思えた。
- あまり馴染みの無い林業の世界を見て面白かった。高橋さんがハマっている様子が良く分かった。二酸化炭素を減らし酸素を作る木を育てる喜びを子供に伝える伝道師のようで、このムーブメントが広がって欲しいと思う。
- 「霧島造林」は社員全員が20代とあったが、どうして若い人ばかり集まれたのかが知りたかった。
- 林業は大変な仕事。「霧島造林」の若い方々は熱心でやる気もあり素晴らしい。エネルギーが伝わってきた。
- 伐採だけで木を植えないのは何故か。若い人達が育たない理由は。木材の価格はどうなのか。番組の導入で、林業を取り巻く社会的な背景を教えて欲しかった。
以上