南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
2022年度 第7回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:2022年11月30日(水)午前10時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者
委員の総数 10名
出席委員数 9名
欠席委員数 1名
社側出席数 7名
4.議 題
(1)業務報告
(2)番組審議 テレビ番組 新 窓をあけて九州『 愛する妻へ~想いは彼岸花にのせて~ 』
(10月23日(日)午前10:00~10:15放送 )
内 容
稲作が盛んな伊佐市。秋になると、彼岸花で真っ赤に染め上げられるスポットがある。
満開になると、県内外からたくさんの見物客が訪れ、その風景を楽しんでいる。その圧巻の光景を作り出しているのが、上田篤さん91歳。たった1人で彼岸花を育て始めてから今年で14年。暑い日も寒い日もほぼ毎日、生い茂った草木を刈ったり、球根を植えたり世話をしてきた。今では500メートルを超える彼岸花の絨毯が秋の田園風景を赤く彩る。地域の人達も、黙々と頑張る上田さんを気にかけ、彼岸花をPRしたり、交通整理をしたりと手伝い始めている。
しかし、花の世話に関しては、頑なに1人で行う上田さん。何故、誰の手も借りず、たった1人で世話をしてきたのか。きっかけは、14年前に他界した、愛する妻が残した一言だった。
主な意見は以下のとおり
- あんなに沢山の彼岸花が咲いている風景を見たのは初めてだった。奥さんの言葉に一念発起して、90歳を超えても頑張っている上田さんの元気メッセージが良く伝わった。ただ、日常、どんな生活をしているのかも知りたかった。
- 笑顔で作業をしていたり、頑なにひとりで取り組む様子が素敵だった。表情の捉え方が上手かった。
- 亡き妻のことを「良い相棒だった」と話すなどの名セリフに心を掴まれて、上田さんの人柄や妻との関係がよく分かり、ほっこりとした気分になれた。静かに心を揺さぶる番組だ。
- 彼岸花が咲いている他の場所と比較して見られたら、伊佐市のスポットの凄さがもっと分かったのでは。
- 堤防を花できれいにしたい気持ちと、奥さんに「怠け者には出来ない」と言われたことと、どちらがモチベーションになったのだろうかと思った。
- 町おこしや地域作りと関係なく、奥さんの一言がきっかけで、好きなことを続けている様子に気分が良かった。ただ、91歳の日常の生活も知りたかった。
- 堤防に咲く彼岸花の赤と、田の稲穂の黄金色の対比がきれいだった。
- 上田さんの熱い想いが、表情のアップなどで良く出ていた。
- 上田さんの年齢を考えると、今後のことが気になった。伊佐市の名所になっているので、本人や伊佐市の意向などインタビューして欲しかった。
- きれいな映像だった。彼岸花は曼殊沙華とも言われるが、曼殊沙華は展開に咲く花という意味。亡き妻への鎮魂として植えたのかなと思った。
- 個人的な動機が、地域おこしや地域コミュニケーションにつながった。上田さんのオープンで偉ぶらない人柄にも惹かれた。
- 長い時間をかけて、彼岸花の名所を作ってきた時間軸の流れも知りたかった。
- 深い夫婦愛に心暖かくなる番組。ドローン撮影もあり、彼岸花のスポットのスケール感も分かりやすかった。最後に「俺はやったぞ」と話していたことに、生前の奥さんとの関係が見えて、仲が良かったのだろうと思った。
- 500メートルを超える彼岸花のスポットは、最初、どれくらいの長さだったのか。球根代はいくらかかるのかも気になった。また、今後いつかは途絶えるのか、自治体が手伝っていくのかも気になった。
- 「窓あけ」は地域の情報がたくさん詰まったテーマが多いと思っていたが、今回はひとりを追いかけた番組。視聴者に色々創造させることを狙ったのだろうか。
- 上田さんはひとり暮らしで、子供達の話題は殆ど出てこなかった。遠い親族より近くのコミュニティなのかなと、家族や地域の在り方も考えさせられた。
- 妻への想いを上手く見せた番組だった。また秋の季節感を感じさせる風景が広がっていてきれいだった。
- 「窓あけ」は九州ネットの番組だが、鹿児島弁の会話は、県外の方には厳しいのでは。その辺りが気になった。
以上