南日本放送 番組審議会
南日本放送番組審議会 概要
2022年度 第10回 南日本放送番組審議会
1.開催日時:2023年3月29日(水)午後4時30分~
2.開催場所:MBC放送会館 5階会議室
3.出席者
委員の総数 10名
出席委員数 9名
欠席委員数 1名
社側出席数 7名
4.議 題
(1)業務報告
(2)番組審議
ラジオ番組「鹿児島の子守唄を訪ねて」
2022年11月11日(金)午後6時~6時59分放送
内 容
コロナ禍の下では「密集・密接・密閉」の三密を避けなければならない暮らしが 続いてきた。このような状況にあっても、母親と乳児は密接な触れ合いなくして 成り立たない。
番組では、民謡の収集家・研究家であった久保けんおさんが1964年に発行した「子守り歌合唱曲集・南九州から沖縄まで」に収められた県内各地の子守唄を取材。今では歌える人が少なくなった子守唄を記録するとともに、人と人が触れ 合うことの大切さに改めて思いをはせ、令和時代の親子のあり方を考える。
主な意見は以下のとおり
- デジタル社会の対極にあるような番組。ゆったりとした優しい気持ちになった。
ラジオと子守唄は親和性が高い。地域の文化を残していくことは必要であるが、地元の放送局がアーカイブの役割を果たしていることはありがたい。 - 子守唄を切り口にする発想は面白い。鹿児島の地域地域に多くの子守唄が残っていること知って驚いた。番組のつくりは少し懐かしい感じがした。地域の文化をどうやったら残していけるのか改めて考えさせられた。
- 子守唄に地域性があることを知らなかった。父親が赤ちゃんをあやす文化があるのが珍しかった。蝉の声などの自然音が耳によかった。鹿児島の子守唄をストリーミングサービスで地域に公開してほしい。心が豊かになった時間だった。
- ラジオを聴くと情景が思い浮かぶ。種子島の男性の子守唄がよかった。子守唄という文化が遠く離れつつある中で、いい番組だった。
- ゆったりとした語り口は大変聴きやすかったし、子守唄という番組テーマにも合っていた。文化を伝承する難しさを改めて感じた。若い母親は子守唄を聞いていない世代なので、スマホを通してでも子供に聴かせるのもいいのではないか。
- 子守唄は温かくて、なくならないでほしい文化だと感じた。若い人がアクションを起こすことが大切で、令和版の子守唄を作ったり、バーチャルタレントを活用したりするのも面白い。
- ゆったりとした子守唄と温かいナレーションがマッチしていて、ゆったりとした気持ちになった。保存すべき地域性や独自性がある。子守唄からは地域の温かさ・人情・気骨がじわっと染み出ているのでよかった。ラジオ番組で子守唄が流 れる時間があってもいい。
- 久保けんおさんと話しをしたことがあり、いい仕事をしているなと思っていた。生活が歌に歌いこまれているのがすごい。行儀の悪い言葉もしっかり残っているのが面白い。歌や言葉は自分たちの宝物・遺産。忘れつつあるもの、なくなりつ つあるものを残していくことが大事だ。
- アナウンサーの語り口調が真骨頂で感心した。子守唄を聴いていると眠たくなってしまうくらいよくできていた。ゆったりとしたいい雰囲気が出ていたし、蝉の声で季節感や情景が浮かんだ。
以上